前回のエントリーで、「Aterm MR04LN」を購入した理由を書いていますが、このエントリーでは対応バンドの多さを仕様表から前機種と比較していきます。
電波好きの方には面白く見ていただけると思います。
周波数(バンド)対応表
MR04LNを含め、これまでのMRシリーズが国内キャリアの使用しているどの周波数(バンド)に対応しているかを表にまとめました。
表の各文字と記号は以下のとおり
d:docomo a:KDDI(au) S:SoftBank(Y!mobile)
○:利用中 △:東名阪のみで利用中 ▲:帯域自体は割当て済み(未利用)
●:端末で対応しているバンド
通信規格 | バンド名と 周波数(MHz) |
d | a | S | MR04LN | MR03LN | MR03LE | MR02LN (PWR-N1000) |
MR01LN | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
FDD-LTE | B1(2100) | ○ | ○ | ○ | ● | ● | ● | ● | ● | 中・韓 |
B3(1800) | △ | ○ | ● | ● | 多くの国で利用 | |||||
B8(900) | ○ | ● | ● | 韓・欧・中南米・台 | ||||||
B11(1500) | ○ | ▲ | ● | ● | a・Sのみ | |||||
B18(800) | ○ | ● | aのみ | |||||||
B19(800) | ○ | ● | ● | ● | dのみ | |||||
B21(1500) | ○ | ● | ● | ● | dのみ | |||||
B17(700) | ● | 米(AT&T) | ||||||||
TD-LTE | B41(2500) | ○ | ○ | 米・中 | ||||||
3G (W-CDMA) |
B1(2100) | ○ | ○ | ● | ● | ● | ● | |||
B3(1800) | △ | ● | ||||||||
B6(800) | ○ | ● | ● | ● | ● | |||||
B8(900) | ○ | ● | ||||||||
B9(1700) | ○ | ● | ● | ● | ||||||
B11(1500) | ○ | |||||||||
B19(800) | ○ | ● | ● | ● | ||||||
B5(700) | ● | ● | 米(AT&T) | |||||||
GPRS (GMS) |
GMS850 | ● | ● | |||||||
EGS900 | ● | ● | ||||||||
DCS1800 | ● | ● | ||||||||
PCS1900 | ● | ● |
※「MR04LN」のLTE-Advanced(キャリアアグリゲーション)の対応周波数帯組み合わせ
- Band1 + Band19
- Band1 + Band21
- Band3 + Band19
各機種の通信規格別 最大通信速度
通信規格 | 最大通信速度 単位:bps |
MR04LN | MR03LN | MR03LE | MR02LN | MR01LN | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
LTE | LTE | 下り | 150M | 150M | 100M(B1,B19,B21) 75M(B3) |
75M | |
上り | 50M | 25M | 37.5M(B1,B19,B21) 25M(B3) |
25M | |||
LTE-A | 下り | 300M | ー | ー | ー | ー | |
上り | 50M | ー | ー | ー | ー | ||
3G | HSPA+ | 下り | 21M | ー | 42M(B9) | ー | |
上り | 5.7M | ー | 5.7M(B9) | ー | |||
HSPA | 下り | 14M | ー | 14M(B1,B6,B19) | 14M | ||
上り | 5.7M | ー | 5.7M(B1,B6,B19) | 5.7M | |||
WCDMA | 下り/上り | 384k | ー | 384k | 384k | ||
GPRS | 下り/上り | 21.4k | ー | ー | ー |
こうして見ていくとスペック上ではありますが(全ての通信事業者への接続が保証されている訳ではない)、MR04LNが圧倒的に対応周波数が多いことがわかります。
国内で携帯電話用に使用されている周波数を表に入れましたが、TD-LTEとSoftBankが使用している3Gの1500MHz帯以外すべて「●」で埋められていることに驚きました。米国での利用も考慮してローカルバンドにも対応してますし。
しかも、非公式ですが国内の全キャリアで通信できることが確認されていて、使用できる幅の広さでは現時点で圧倒的と言えそうです。
一方で、MR03LNと通信速度を比較するとMR04LNがLTE-Aに対応している以外はそれほど違いがないことがわかります。
全国的に見るとキャリアアグリゲーション対応のエリアは現時点で広くないですし、ルーターの中に入れるSIMとして使われるのは格安SIMだと想定されます。docomo系MVNOが市場の大半を占める現状では、拘らなければ型落ち機種として安く手に入るMR03LNでも十分満足できる性能だと言えそうです。
参考情報
参考 Aterm MR04LN:仕様 | 製品一覧 | AtermStation
参考 Aterm MR03LN:仕様 | 製品一覧 | AtermStation
参考 Mobile Support Information | MR02LN | 製品仕様
参考 光ポータブルLTE (PWR-N1000) 機器スペック|フレッツ光公式|NTT西日本
参考 Mobile Support Information | MR01LN | 製品仕様
参考 Aterm® | 端末について|サービス紹介|mineo(マイネオ)